高校編_その6
そんなある土曜。
事件は起きた。
土曜は午後から授業。
だが俺は勉強のため朝10時ごろから塾へ。
塾にはジミーもいない。
知らない先生だけ。
少し勉強してコーヒー買いに1階へ。
するとそこにはパーマがいた。
予想だにしていない状況にうろたえる俺。
コーヒーではなくコーンポタージュを買ってしまう俺。
そそくさと上に上がる俺。
どーしたらいい?
どーしたらいい?
えっ?何かするの俺?
えっ?何もしないの俺?
とりあえず飲めよ。
ああ、ありがとう。
こんな独り言を脳内で繰り返しながらうろたえる俺。
パーマは友達と二人でいた。
勉強(?)中だった。
邪魔しちゃ悪い。
そんな理由を付けながらもイケメンとタフネスにメール。
俺: おい。いつ塾くる。
イケメン: んー?なんで?あと一時間以上はかかるよ。どしたん?
俺: パーマがいる。友達と。あとはだれもいない。俺に何ができる?
イケメン: なに?何かするの?
俺: ここで何もしなかったら男じゃないだろ!!
イケメン: わかったちょっと待て急いで向かうわ。
俺: タフネス聞いてくれ。今塾には俺とパーマがいるんだ。あとあいつの友達も一人。俺に何ができる?
タフネス: えー?声かけるくらいじゃないの?
俺: 声かける?ナンパってこと?同じ塾の生徒を塾内でナンパする馬鹿がどこにいる?
タフネス: いやナンパって言うか。。。とりあえずは自己紹介と連絡先教えてくださいじゃない?
俺: え、俺自己紹介するの?ここで?。。。なんかちがくないか?でも連絡先は。。。そうだよな。知りたいよな。
タフネス: 授業まであと1時間半でしょー?もう少ししたらみんな集まっちゃうよ。
俺: 確かに。。。急ぐか。ありがと!
つまり俺のやることは連絡先を聞くと言うことだ。
だが俺にできるか?
廊下で色白に声をかけられてもまともに受け答えもできないやつだったんだぞ。
いや!それは中学の話だ。
俺は今は高校三年生。
いい大人だ。
それがくよくよしてどーする!
俺: イケメン。俺。。。行くよ。
イケメン: 行くってどこにだ!?待て!早まるな!俺もすぐに着くから。
俺: いや。お前を待っていたらチャンスを逃してしまうかもしれないんだ。
そしてこれは俺の戦いなんだ。俺が一人で決めてくる。
イケメン: そうか。。いいか、無理はするなよ。
俺: わかってる。いろいろありがとう。じゃっ
ケータイを閉じ、俺は階段を下りる。
そして昇る。。。。。。
俺には無理なのか。。いや、無理と思うから無理なんだ。
ここで行かなきゃ男じゃない!いくぞ!
階段を下りて一階に行く。
パーマはいない。
友達だけ。
?????????!?!???!??!!??!??!??
なにっっっっっっっっっ!?
トイレでもいったか!?!?!?!?
階段の近くで予期せぬ前後ステップを踏む俺。
その奇妙なダンスを無表情で見るパーマの友人。
俺はコーヒーを買って階段を昇った。
っぷはぁ
これはなかなか手ごわいぜ。
しかし俺はちゃんとコーヒーを買えた。
ポタージュではない。
ふっ。この数十分で俺も成長したな。
そしてタイミングが大事ということか。
それならば。。。
耳をすます俺。
話し声が聞こえてきた。。
確実にあいつだ。
ターゲット捕捉。
接触する。。。
階段を下り、パーマのもとへ。
俺: あのっ!!あ、、、メアド、、教えてもらえませんかっ!! (汗ガクブル
(あーやっぱかわいいな)
パーマ: えっ??あ、、はい
俺: あ、んじゃ赤外線で、、、
(よっしゃぁぁぁぁぁぁ!)
それからは何を話したか覚えていない。
むしろ何か話したか?
ありがとうございますくらい言ったのか?
覚えていない。
とりあえずイケメンタフネスに連絡
俺: おい。俺はやったぞ。連絡先もらったぜ
イケメン: うーひょー!やったな!!お前やっぱ男だわ!!!あとで詳しく聞かせろ!!!
タフネス: え?ほんとに??すごいねー。その連絡先本物?
。。。本物、、、だろ?
なに偽物つかませるやつとかいるの?
途端に不安になってきた。
だが偽物をつかませたということは脈無しということであり、今の俺のスペックではどうしようもできない。
話しかけるだけでこれだからな。
その時はその時だ。