昔話をふり返りたくなった

中学から現在までの恋愛歴のまとめ。自分への戒めも込めて。片思い、告白、恋愛、別れ、女性不信、復活、などなど。

大学3、4年編_その4

 

 

バイトや学校の合間、たまに長髪のことを考えた。

連絡をとらなければ長髪との関係は絶たれる。

俺の勘が正しいならここで友人以上の関係になろうと試みるのは危険な気がする。

 

またウタダの時のことを引きずっていた。

好きな人はできたが恋人にならなくてよかったと思っている自分がいる。

俺は誰かを好きになること、誰かと一緒にいたいと思うことが怖かった。

また叶わない恋にはまると辛い思いをする。

 

 

だがそれから長髪とは連絡を取り続けた。

俺から連絡する時もあったし、長髪から連絡がくるときもあった。

特に長髪から連絡がきた時には喜んでいる自分がいた。

 

俺はどうするべきか。

好きになるべきか。

いや、もう好きにはなっている。

それは認めよう。

 

じゃあこれから進展させていくのか。

進展するということは告白、さらには恋人同士になることを求めることだ。

いまの俺に進展させるだけの覚悟があるか。

 

 

堂々巡りだった。

答えが出ない。

そんな中、季節はもう夏になっていた。

 

暑い季節。

花火大会や夏祭りがある季節。

青春の季節。

 

俺は長髪を花火大会に誘った。

ここで自分の気持ちをはっきりさせようと思った。

好きならそれを認めて進展させようと思った。

 

花火大会当日。

長髪は浴衣を着てきた。

それだけで俺は落ちそうだった。

早くも目的達成か。

好きになって終わるという結果へ一歩前進。

 

 

 

花火大会はそれまでに1回だけきたことがあった。

レジ子とである。

懐かしい感じが人恋しさを増大させていた。

 

レジャーシートを広げて長髪と花火を見る。

他にも大勢人はいたが混雑するほどではなく、めずらしく人は少ない方だった。

 

 

長髪はたばこを吸いながら花火を見ていた。

浴衣とたばこ。

そのギャップにまた俺はやられそうだった。

 

ここまでくると俺もどきどきしていた。

これだけときめく要素があるならこいつを嫌いなわけない。

なにも感情を持っていないわけない。

やはり俺はこいつが好きなのか。

そう考え始めていた。

 

 

会話もそこそこはずみ、あっという間に花火は終わった。

花火大会から帰る人で混雑するからしばらく待ってから帰ることにした。

 

: これからどーするか

 

長髪: 帰るのもなんかさびしいよね。

 

: ここ来る時渡った橋覚えてる?あの近くに公園あるでしょ。

 

長髪: 覚えてる。あの公園いったことない。

 

: あそこでしばらく川でも眺めてる?夏の夜の川っていいでしょ

 

長髪: いいねぇ。行こう。

 

 

というわけでよくわからないこじつけで夏の夜の川に行くことになった。

川はすずしく、男女数人の若者がたむろしていた。

そいつらと少し離れたところで二人で座った。

 

バイトのこととか学校のこと

飲み会でのできごととか好きな人のこととか話した。

もちろんここで告白する気はさらさら無い。

 

しかしなんだか長髪がだんだん元気無くなってきているように見えた。

なにか思いつめたことでもあるのか?

正直それが何か分かるほど俺らの付き合いは深くなかった。

 

すごくしんみりした雰囲気になった。

俺は一緒にいるだけで楽しかったが、この雰囲気はいたたまれない。

結局30分くらいで帰路につくことになった。

 

 

それからあまり長髪とは会わなかった。

なにか怖い感じがした。

会うともっと一緒にいたくなる。

でも告白しても付き合うことは無いと思っていた。

なんせ話した感じ、長髪の中で俺は眼中にない。

でもいいやつだから花火大会とか飲み会とか程度の付き合いには来てくれる。

俺は自分の気持ちが分からなくなっていた。